
私たちのバリュー(価値)と今について
常務取締役 渡邊(wata)です。
タイトルの通り、5年目と半分が過ぎそうな今、私観と会社のリアルをお話しできたらと思います。
テキストばかりでは、お目苦しいかと思うので、先日行った入社式の様子などと共に綴ってみようかなと思います。
-また、この内容は、今後V’Worksと出会う可能性のある全ての方へ向けた、あるいは既に知り合っている方にも、形のないV’Worksの想いを知っていただきたいという、極めて不躾な内容になります。-
少し前の話ですが、V’Worksでも3名の新入社員を迎え4月1日(火)に入社式を開催しました。
司会進行 制作部主任 工藤
渋谷道玄坂のスペースを借りて、いつもとのオフィスとは違う場所と空気で。
そこまで豪勢な場所ではないかもしれませんが、精一杯の大切な日、大切な時間を今年も過ごしました。
今は会社として共同代表が2名、そして私と3名の役員、また4名の次部長と以下続く役職者とスタッフと、総勢34名。
士業の先生やパートナーシップを結ぶクリエイターさん達を含めると優に40名を超える小企業となりました。
今の大フリーランス時代、生成AIの台頭の最中、ファッションなどに纏わる制作事業自体が斜陽と囁かれる中、逆行し一貫してEコマースの領域からベットしています。
その中身は、”会社員の集合体でありながら”、”手触りを感じるクリエイティブができる環境を作ること”この固い志で形成されています。
勿論、我々の力はまだ微力で、理念に共感してもらい、そんな辿々しい我々にベットしてくださったクライアント様、共に創り上げてくれる外部のクリエイターの方。並び間接的に関わる、ものづくりの出発点でクラフトされるファクトリーの方々、あらゆる企業間を繋ぐ物流の会社の方とエンドユーザーの方々、他にも数えきれないあらゆる人の存在があって成り立っていると常々感じています。
そして、
現実は本当にシビアで、毎日が苦悩と喜びのシーソーゲームのようです。
創業代表 江口
V’Worksの目指す未来は、「幸せを提案する」こと、道中には「感動や満足」が行き交い、一つ一つの出発点には、何か一匙でもより良い選択をする「プラスワン」の当たり前が揃っている。
極めてシンプルで、かつ多様で、アンキャッチーで、とても難しいこと。
だと率直に自覚しています。
具体的な他社のキャッチーなミッションなどを拝見すると、私たちはなんて大変で漠然としたことを言っているんだろうと思います。
・誰にでも分かるか
・その企業たらしめるか
・そんな理念の言語化ができているか
クリエイティブにおける言葉の重みを知るからこそ、秀逸な経営をされている諸先輩方をみながら、振り返り、今これが私たちの等身大だと受け入れ選択をしています。
そして、これは一役員としての私の想いで、全てではなく、ここで働くメンバーの想いはまた個別にあるということも絶対に忘れないようにと思っています。
人にこそ、と想い、私自身が人事というものにチャレンジしたのは3年ほど前ですが、以前に一つだけブログを掲載していました。
かなり当時の立場が垣間見える自由気ままな文につけ、多少思うところはありますが‥
リンク : 過去記事「Directorが人事をつくつくる創る迄」
私自身、一社員として会社にジョインし、気ままにフォトグラファーあるいはディレクターとして働いていた人間なので、改めて従業員としてのクリエイターってものに様々な思いがあったなと思います。
当時は、今以上に細やかな仕事の解像度が高く、近くの仲間と共にあらゆる制約や目に見えないプレッシャーを感じながら日々奮闘していたような気がします。
見えないことへの不安感や不審感も多少あったことだろうと思います。
でも、今道を辿って戻ってみれば、「ただ知らなかった」だけにしか過ぎなかったのかなと振り返ってみれば。
もっと知ろうとし、声をかけていれば、先輩達や仲間がみてくれていた様々なことに遠目でも理解と信頼があれば、漠然としたストレスなく日々の仕事にほんの一つ昨日よりも良くなる工夫ができたのではないかと思ってます。
常務取締役 渡邊(wata)
ただ、単に個人的な後悔みたいな話ではなく、
自分の未熟さと、当時のV’Worksの未熟さだったという事実だと思います。
脱線しかけた話を戻すと、単純に業務の延長線上に、しっかりとコミュニケートし、良いことも良くないことも意見を交換できる機会が設計されてなかった、という仕組みの話なんだと考えています。
また、当たり前のような‥という話ですが、基盤が未成熟な会社においては日々迫りくる超えるべきハードル(クオリティ/コスト/納期)が押しては引いてとてつもなく大きな圧力に感じ、責任の大小かかわらず全員が余裕を保てなくなる瞬間が何度も訪れる感覚になります。
どんな会社でもそんなものだ、と言われれば身も蓋もありませんが、”状態”というのは高い低いというようなものではなく、そういう性質や体質のようなものだと思います。
一個のパロメーターは、まずはチーム内の感謝の数や笑顔の数なのかもしれないと、今は考えています。
感謝は伝える相手がいて、伝える自分がいて、より華やぐものだと思いますし、伝える時間がなければ「言葉」にはならないのではないかと。
余裕がない時や、集中し視野が狭くなっている時に自分を助けてくれるのは、機会(仕組み)だと立ち戻ります。
勿論、それのみではないかもしれませんが、まず会社がサポートすべきはそういう道と道とを考えることから始まるものだと、通り越さずに考えたいと思っています。
クリエイティブに纏わる会社にしてみては、ビジョンにつながる道筋に派手さのないかもしれませんね。
でも、驕らず、焦らず、一歩一歩ずつ誠実に。
顧客やステークホルダーの「幸せ」というと、まだ大きいかもしれないので、『こうしたい、こうやりたい』という願いや希望に応えるために、まずは自分たちが地に足をつけていようという想いです。
左から制作部部長 青木 / 技術部部長 平尾 / 総務部 部長此村
部長達も、そんな地道で根気のいることですが、愚直にバトンを繋いでいます。
V’Worksは受注から実装、納品管理までの大きな流れを担う、ディレクターやプランナーが所属する制作部、細部を設計していく武器でもある技術的クリエイターの集まる技術部、包括的な支援を行う総務部の3部から形成しています。
前任の部長は、共同代表含め私と3名で担っていましたが、昨年引き継ぎました。
これまで前述してきたようなことに対して、整備が不十分な中の引き渡しでしたので、本当にこの一年近く多くの苦難があったのだろうと思っています。
ただ、今思うことは、やはり経営者と兼務部長であった私たちと、今の部長達はその性質は違ったということ。
改めて役割というものの意味を考えさせられました。勿論人も違うのでそれぞれ強みは違いますが、何よりも責任ややりがいに区別をつける意味とミッションを分解して層状に担うという本質的な意味が見えてきたような感覚があります。
結果は、目に見えるほど違います。
現部長陣がより部を正確に見つめてくれていて、今が最良な状態なV’Worksだと考えています。
不安はなく期待と感謝で満ち満ちています。
ここからは、よりミッションに近づくよう、ご依頼いただけたことに真摯に向き合える姿勢で、「プラスワン」を添える仕事を目指せると心の底から信じています。
技術部外部顧問 矢田貝氏
制作部外部顧問 小野塚氏
勿論、ビジュアルを生業にしているわけですから、組織基盤についてのみならず、今も感性についての更新を大切にしています。
V’Worksのミッション、それと働く人、ここに共感をいただいているクリエイターの方々が手をとってくださり、協業し指導いただき成長のための言語化を行なっています。
率直に、大変感謝しています。
私たちに関わっていただいている方々は、耳障りのいい肩書きを持っているだけの方ではありません。
正直、個人で活躍している方達なので、目まぐるしく変わる業界でちゃんとビジネスをされている中で、私たちのビジョンを真剣に考えて提案をいただいており、あまつさえ、入社式という極めて社内都合な場所に足を運んで下さることに感謝しかありません。
頼れる人には、素直に頼り。私たちがクリエイティブに関して、特に取り組んでいるのは、センスの言語化とストレージ化、およびワークフローの見直しです。
センスや美学を背中で語って継承する時代が終焉を迎え、ブラックボックス化されていたスキルを今一度並べ直す。
整理しストレージにしまい、それが開かれていて誰でもアクセスできる。そして、今日もまた少し足されていく、そんな道を目指しています。
まだ、道半ばですが、今日も一つプラスする、地道な向き合い方をするのみだと思っています。
共同代表 中田
V’Worksでは10時15分に朝礼を行うのですが、朝の申し送りは非常に大切で、今日の予定されている撮影並びに連動する各案件の進捗を共有しています。
業態の常ですが、早朝から撮影に出ているメンバーが多い中、離れたメンバーへ大切な情報を届けるために、レポートラインで毎日発信をしています。
朝礼の中では業務的な内容だけではなく、意識に紐つく声かけも交わしており、その一部を抜粋しリライトしているプランナーで主任を勤めている女性スタッフがいます。
先日のとある日ですが、
V’Worksの象徴の一人でもある中田が、彼女の意訳した「昨日よりもっと良く、!」という一文に、
「昨日よりもっとよく、!良いですね♪今日そんなことを思って撮影していたので、言語化されて刺さりました。ありがとう」
とデスクから離れた撮影現場から響き返ってきていました。
年も立場も性差もなく、育った環境も全く異なり、価値観もみな一様に違います。
ダイバーシティという言葉の歯触りは、いまいちよくわかりませんが、シンプルに同じ方向を向いて進んでいける、それだけで十分なのではないかと今はそう思っています。
今のV’Worksの等身大は、まだ粗もあるかもしれませんが、より誰かに響くものづくりと仕事づくり、関係づくりができるようにと。
バリューであるプラスワンを頭の片隅に、無意識にでも歩んでいる状態である、そう自己評価しています。
次はもっと煌びやかな話ができるくらいに歩みを進めたらと思っています笑
最後は、入社式のスタッフスナップのキラキラで締めさせてもらいます。
長文お付き合いありがとうございました。
写真 / 金井賢司